ラベルは日本酒の「履歴書」
日本酒を飲むとき、そそがれたものを「なんとなーく」飲んではいませんか?
日本酒ボトルにはラベルが張られています。
ラベルはデザイン性を持つというだけではなく、どんな日本酒なのかがきちんと記載されています。
こだわりの日本酒を取り扱っている飲食店では大体注文した時にボトルも置いてくれますが、飲む前にまずラベルの情報を見て、味を想像して楽しんでみてはいかがでしょう。
ラベルには「表ラベル」と「裏ラベル」、「肩ラベル」があります。
表ラベル
銘柄が分かればOK。デザインが分かればOKなので銘柄以外の情報を表記しなければいけない決まりはありません。原材料名や精米歩合、製造元が書かれている事が多いですがこれらは任意での表記です。
昔ながらの蔵のお酒は白地に銘柄が毛筆でバーンと書かれたタイプが多いですが、最近はローマ字や英語表記、キラキラの下地の物などオシャレなものも見かけるようになりました。
有名なイラストレーターさんとのコラボデザインなんかも増えましたね。
肩ラベル
消費者にアピールしたいポイントが書かれています。例えば製法や使用米、受賞歴等を記載している事が多いです。
「無濾過生原酒」「あらばしり」など、製法をアピールした文言などを記載している場合もあります。
たすき掛けのようなものだね!
一番重要!裏ラベルの見方
そのお酒の詳細が書かれています。人でいう履歴書や、パソコンのプロパティにあたるものです。
裏ラベルが無い場合は、表ラベルに銘柄と共に記載する必要があります。
この3つのラベル中、赤色が記載必須項目、オレンジ色が記載に条件が必要な項目、青色は任意項目なので書いても書かなくてもよい項目です。
必須記載項目
①原材料名
②精米歩合
③アルコール度数
④製造上の所在地
⑤製造者の氏名又は名称
⑥飲用上の注意事項
⑦清酒or日本酒の表示
⑧容器の容量
⑨製造年月日
条件を満たした時に表示出来る項目
⑩原料米の品種
⑪特定名称
⑫お酒の製法や特徴
任意記載項目
※お酒の特長や品質を知るための項目
⑬日本酒度
⑭酸度
その他、アミノ酸度、使用酵母、上槽年月日、オススメの飲み方等
この中で味や香りを知るヒントとなる項目は主に…
②精米歩合…数値が低いほどすっきりした味わい
③アルコール度数…数値が高い程、アルコールの刺激があるため、辛口に感じやすい
⑪特定名称
⑫お酒の製法や特徴
⑬日本酒度…プラスの数値が高いと辛口、マイナスの数値になるほど甘口となる
⑭酸度…数値が高い程、辛く感じる
となります。
他人も日本酒上級者となると、酒米や酵母の種類の記載で、その味を想像出来る方もいます。
日本酒のラベルに書いてあることが分るようになると、そのお酒がどんなタイプでどういう傾向の味なのか、飲む前に想像(妄想?)出来るようになります。
ただし、日本酒の香味は様々な要素が絡み合っており、数値だけで判断できるものではありません。
「想像通りの味だった!」とか「あれ?思ってた感じと違う!」等、想像した後で答え合わせをするように味わうと面白くなりますよ。