元きき酒師の日本酒講座と育児お役立ち情報ブログ

初心者が日本酒を選ぶ時の避けるべきポイント、避けるべき酒

日本酒の種類はたくさんあり、味も様々で好みのタイプが出るもの。
最初に飲んだお酒が美味しくなくて、それだけで「日本酒不味いな」と判断してしまうと勿体ないです。

なので今回は日本酒に挑戦する時にまず避けるべき事、避けるべきお酒を見ていきたいと思います。

初心者が自己判断で日本酒を選ぶ時に避けるべき酒、ポイント

ラベルに「合成清酒」と書かれている

これが一番わかりやすいですね。ラベルをぐるっと回してみてみて、「合成清酒」と書かれたものは避けましょう。

スーパーやコンビニに行くと、必ず日本酒と合成清酒は同じところに置いてあります。
なのでどれも同じ日本酒と勘違いしやすいのですが、合成清酒は日本酒に味を近づけた偽物です。
合成酒は日本酒ではありません。日本酒じゃないから課税率も安い。だからリーズナブルな価格で出回っています。

原材料名に糖類、酸味料が入っている

日本酒 の原材料は米、米麹、醸造アルコールの3つのみです。(純米系は米、米麹のみ)
合成清酒にはそのほかに糖類や酸味料が入っています

ただ、ややこしいのが糖類が入っていても「日本酒」と表記されているものがあること。

なのでまず原材料名をみて、米、米麹、醸造アルコール以外が入っていないか確認をしましょう。

ラベルデザインに騙されずに原料名部分をしっかり見て、糖類、酸味料が入っていないものを選びましょう

日本酒は麹を使って発酵させる飲み物。その年のお米の出来により、溶け具合も違うため、毎年微妙な味の違いが出てきます。
スーパーに出回っているのは試験的に造られるものが多いそうです。そこで仕上がりをみて微調整し、特定名称酒を造り始める訳です。

だからスーパーの日本酒は駄目とは言いませんが、初心者のうちにスタートするなら酒屋さんに行って特定名称酒の購入をオススメします。
普通酒を否定する気はないし、私もスーパーの普通酒は飲みます。
でも食べ物だって芸術だって、良いもの、本物を食べないと他のものとのレベルの違いが分からないですよね。

初心者のうちは蔵元さんが「これは自信作!」と謳っている特定名称酒を味わって、まずは「日本酒、美味しい」と思えるようになって欲しいです。日本酒はワインと違って特定名称酒でも1500円~5000円もあれば素晴らしい日本酒が飲めますから…。

もしスーパー等で購入する場合は糖類、酸味料が添加されていない、「本物の日本酒」を選びましょう。

ナホ
ナホ
個人的にオススメなのは株式会社北鹿の「北秋田」という日本酒。大吟醸、純米大吟醸なのに720ml四号瓶1200円前後という超お買い得商品。
お酒を取り扱っているスーパーでよく見かけるので私もデイリー酒でよく購入しています。

旅行等でお土産屋さんに寄って、適当に管理されている日本酒を買わない。

日本酒は温度や紫外線など、管理に気を付けなければいけない繊細な飲み物です。
残念なことに観光地のお土産コーナーの端の棚に日光がガンガン差し込んでいるところに日本酒を並べているお店を見かけたことがあります。
せっかくその土地の地酒の魅力をアピールするチャンスなのに、そんな扱いで劣化したお酒を飲んだ観光客はどう思うのでしょうかね。

常温管理で大丈夫な日本酒もありますが、それでも蛍光灯や直射日光があたるような場所で管理しているお店の日本酒は劣化している可能性が高いです。

旅先で日本酒を購入するならきちんと管理されたお店や専門酒屋で購入しましょう。

居酒屋さんでメニューに「日本酒 1合、2合」としか書いていないお酒は頼まない。説明熱意の無い店員さんにオススメを聞かない。

初心者だから専門店に行ってもどうせ分からないし…と、テキトーな居酒屋さんで銘柄も書いていない日本酒は飲まないようにしましょう。
サワー系もビールも焼酎もたくさんの種類を置いてある大衆居酒屋系では「とりあえず日本酒を置いている」だけのところもあります。合成酒の場合もあります。

また、日本酒を数種類置いてあるところでも、日本酒のことをまるで知らなさそうな店員さんに「オススメを持ってきて」というのもやめた方が無難です。
あなたのためでなく、お店都合で封切りから時間がたったもの、早めに消費させたいお酒を持って来られる可能性があります。

初心者だからこそ、本格的な日本酒専門店に行ってみてください。
多種類の日本酒を取り扱っており、消費も早いので封切したまま置きっぱなし…なんてお酒は無いはずです。お店の方も熱意を持って説明してくれます。

量も1合(180ml)ではなく、45mlや90ml(お店によっては30mlもありました!)など少量から提供してくれるところもあります。自分がどんな味が好みなのか探りたい場合にぴったりです。

また、本当においしい日本酒を飲んでいないと、不味いもの、劣化したものとの比較も出来ません。

「辛口がいい」や「この銘柄がいい」と固定観念を持って幅を狭めること

あなたが思う辛口って、どんなタイプでしょうか?

・淡麗すっきりな辛口
・キレのある辛口
・濃厚辛口
・糖類を添加され、ベタっとする日本酒じゃないやつ

日本酒は様々な味が絡みあっています。「辛口」と言っても様々なタイプがあります。たとえ甘口であっても酸度が高ければ甘さを感じにくいものもあります。

また、有名な銘柄でも色々な造り方、種類がありますし、その年の使用米によっても味が変わります。

以前飲んだことがあってあなたの好みの味だったとしても、特定名称酒の種類や造り方の違いがよく分からないうちは、銘柄だけ見て決めるのはやめましょう。

一番いいのは日本酒をたくさん取り扱っている酒屋さんや居酒屋さんに行って「日本酒初心者です。選んでください!」と宣言すること(笑)

旬の地酒等も揃っていますし、お店の方はプロフェッショナルですから、まるで探偵のようにあなたに質問し、好みを探ってくれます。

蔵元さんが自分の子供のように大事に造ったお酒を預かっている訳ですから、質問には喜んで答えてくれるはずです。

熟成酒や生酛系は日本酒に少し慣れるまでお預け!

このブログ内にも説明を記載していますが、「きもと系」「山廃(やまはい)系」はどっしりと濃厚な味のタイプのお酒です。きもともやまはいも美味しいお酒ですが、初めのうちは疲れる可能性があるので控えましょう。

少し日本酒に慣れてきたらレッツトライ♪日本酒の世界がまたひとつ広がりますよ。

私は初心者から飲み続けてきて、好みが下記のように移り変わってきました。
スッキリ辛口タイプ→あまくちタイプ→しっかり旨口

気に入った味があるからといって、自分がずっとその味が好きでい続けるとも限りません。初めは身構えず気楽に、でもきちんと管理された本物の日本酒に出会ってくださいね。

以上、日本酒初心者が日本酒を選ぶ時に気を付けるポイントでした。